奈良美智展「君や僕にちょっと似ている」@横浜美術館

奈良美智展「君や僕にちょっと似ている」
http://www.nara2012-13.org/
横浜美術館
2012/7/14〜9/23




絵というよりは奈良さんの色の重ね方が好きで、描いた大きさそのままの原画に囲まれてなんだか幸せだった。

絵の具の盛り上がりを見るとぞくぞくしてしまうのは私だけではないようで顔を近づけて見ている人がたくさんいて安心。
この絵を描いた本人がここにこの絵の具を載せた!というのが興奮材料のようです。


木板に描いたもの、ダンボール、封筒の裏、つぎはぎのキャンバス…
絵と絵の具だけでなくて素材の力もちょっとお借りしました、という感じもとても好き。


今回の展覧会のため初めて手がけたという巨大なブロンズ像たちは、360度ぐるりと見られるのがおもしろかった。あの絵の女の子たちはこういう後頭部を持っているのか、などなどそういうことなど。

明らかにちょっと怖いものもあって、そこは足を早めて退散。



奈良さんの女の子たちに自分を重ねたことはないのだけど、表情とタイトルで「うんうん。分かるよ分かるよ。」と何回も思った。やっぱり「君や僕にちょっと似ている」のかもしれない。


奈良さんがつくったんじゃないだろうけど、思い出の品コーナーのようなところにあった「I love you this much!」のリスにすごく心つかまれたりして。

持って帰れるわけじゃないけどお気に入りが増えて嬉しい1日でした。



(7/24時点)
開幕直後をはずしたのと平日だったこともあり、自分のペースで見られるくらいの空き具合でよかった。

美術館でしゃべっている人たちが結構気になってしまったのがとても残念。あなたの感想を聞きにきたんじゃない。どうしてもしゃべりたくなってしまうなら別々に回って会場の外で合流したらいいのにと思う。




お得情報〜
奈良美智展のチケットで「横浜美術館コレクション展」にも入ることができます。

すごくよかった。絵画ってすごい。

子どものころ大好きだったマグリッドさんや、ピカソサルバドール・ダリなど美術にほとんど興味がない私でも知っている有名画家の作品がじっくり見られる!


どんな上手な絵でも、近くで見るとただの絵の具の重なりというのが、なんとも一番心に刺さった。

美術館に行ってから、音楽も楽器の1音1音でしかないのにつながったり重なったりして今聴いている、という感じ方になってなんだかすごくミクロな世界にいます。